郵便料金の改定が行われ、通常はがきの切手価格及び料金が変更されました。
そこで以下の疑問
- 新しいはがき料金について
- 旧価格のはがき(63円)は使用可能か?
- 旧はがきをポストに入れた場合の対処法は?
- 特定記録の定形郵便や速達は?
について、調べました。
新しい通常はがきの料金表を確認すると、新料金体系下での変更内容や、間違えて旧はがきを使用した場合の対処法、料金改定によるトラブルとその解決策について解説します。
通常はがきの料金改定後の郵便料金と切手価格
はがきの料金は、2024年10月から63円から85円へと上がりました。
物価上昇や人件費の増加など、複数の社会的要因により郵便料金は約30%増加しました。
通常はがき 9月30日まで 63円
2024年10月1日から 85円
※2024年10月1日以降、通常はがきの料金は上記の通りです。
最後のはがき料金の改定は2019年で、主に消費税の増税が理由でした。
2024年の値上げは、消費税とは無関係で、むしろ燃料費の高騰や人件費の増加、ネットやSNSの普及による郵便使用減少などが原因です。
85円に値上げされたことを知らずに63円のはがきをポストに投函するとどうなるか、具体的に説明します。
【料金不足】はがき料金改定後の旧はがきの対応
2024年10月以降、はがきの料金が85円になったことにより、63円のはがきを使用してポストに入れた場合、22円の料金不足となり、「切手不足」により差出人に返送されます。
①差出人にはがきが返送される
②受取人が22円を支払う 備考1 返送まで約1週間~2週間 備考2 白い紙が貼られる場合あり
63円のはがきの取り扱い 63円のはがきを郵便局の窓口に持参すると、郵便局員は「料金が上がったので22円分の切手を追加で購入してください」と案内します。
この支払いを済ませれば、63円のはがきでも送ることができます。
でも、63円のはがきをそのままポストに投函した場合、22円の料金不足で差出人に返送されることが一般的で受取人が料金を補填することはまれです。
過去には、重量超過で料金不足となった封筒が差出人に返送されたことがあり、その際には白い紙が貼られ「不足分の切手を貼り直して再送してください」と指示されました。
同様に、63円のはがきを使用しても、料金不足のため差出人に1~2週間で返送されるというのが通常の流れです。
【定形郵便】切手の料金はいくつ?普通郵便の料金詳細
定形郵便 25gまで 84円
50gまで 94円
⇓⇓⇓
50gまで一律110円に
封筒の種類 | 定形郵便物扱い |
長形封筒 | 1~5号、30号,40号 |
洋形封筒 | 1~8号 |
丸形封筒 | 8号 |
定形郵便物は、縦23.5cm、横12cm、厚さ1cmまでの封筒を指します。一般的な茶色い封筒や請求書封筒は、「長形3号」や「請求書用」といった表示があるものです。
郵便局で扱われる定形郵便封筒の種類には、「長形封筒1~5号」、「洋形1~7号」、「丸形8号」があり、これらは新料金体系により切手の料金が110円に設定されています。
封筒を送る際の基本料金110円+速達や特定記録郵便の利用時には追加料金が必要です。
その詳細は「郵便料金早見表(郵便切手新料金表)」で確認できます。
【定形郵便】料金はどれくらい?切手料金の新早見表
定形郵便物を送る際には、基本料金110円に加え、速達や特定記録郵便などのオプション利用による追加料金が発生します。これらの料金をまとめた「郵便料金早見表(郵便切手新料金表)」を以下に示します。
定形郵便物(封筒) | 料金 |
普通 | 110円 |
速達 | 410円 |
特定記録郵便 | 320円 |
配達時間帯指定 | 550円 |
簡易書留 | 460円 |
簡易書留速達 | 760円 |
一般書留 | 590円 |
一般書留速達 | 890円 |
この早見表には、速達で410円、特定記録郵便で320円といった料金設定がされています(※これらは110円の切手代を含む合計料金です)。
この早見表は、50gまでの封筒に適用されますが、50gを超える重さの場合の料金設定も次のセクションで説明します。
【定形外郵便物】料金は?最新の郵便料金一覧表
定形外郵便物とは、通常の封筒よりも大きなサイズで、例えば縦34cm、横25cm、厚さ3cm以内の小型段ボール箱や、重さが50gを超える郵送物のことです。
定形外郵便 詳細 サイズ 縦34cm、横25cm、厚さ3cmまで 重さ 1kgまで 最新の料金体系に基づいた定形外郵便の料金は、重さに応じて追加料金が設定されており、その詳細は「定形外郵便物新料金表」にまとめられています。
定形外郵便 | 50g以内 | 100g以内 | 150g以内 | 250g以内 | 500g以内 | 1kg以内 |
普通 | 140円 | 180円 | 270円 | 320円 | 510円 | 750円 |
速達 | 440円 | 480円 | 570円 | 620円 | 910円 | 1,150円 |
特定記録郵便 | 350円 | 390円 | 480円 | 530円 | 720円 | 960円 |
配達時間帯指定 | 580円 | 620円 | 710円 | 760円 | 1,080円 | 1,320円 |
簡易書留 | 490円 | 530円 | 620円 | 670円 | 860円 | 1,100円 |
簡易書留速達 | 790円 | 830円 | 920円 | 970円 | 1,260円 | 1,500円 |
一般書留 | 620円 | 660円 | 750円 | 800円 | 990円 | 1,230円 |
一般書留速達 | 920円 | 960円 | 1,050円 | 1,100円 | 1,390円 | 1,630円 |
2024年10月1日から適用される最新の郵便料金早見表です。
この料金改定により、定形郵便物(普通郵便)の料金は、以前の84円と94円から統一されて110円となりました。速達、特定郵便、配達時間指定の追加料金に変更はありません。
料金の総額が分かりにくいため、一目でわかるように「郵便料金早見表」を「郵便切手新料金表」としてリニューアルしました。
郵便料金の改定に関して、ハガキやレターパックの料金も値上がりしました。
郵便料金を確認する際や、送付したものの領収書をなくして困った時にお役立てください。
今後もはがきの価格は上昇するのか?
はがきの料金変動の歴史についてまとめました。
歴史を振り返ると、はがきの料金は上がる一方で下がることはありませんでした。料金が下がらない商品だと考えるべきです。
年代 | はがきの料金 | 主な理由 |
---|---|---|
2024年 | 85円 | 物価の高騰 |
2019年 | 63円 | 消費税の影響で値上げ |
2017年 | 62円 | 価格改定 |
2014年 | 52円 | – |
1994年 | 50円 | – |
1989年 | 41円 | 消費税3%導入による値上げ |
1981年 | 30円 | – |
1976年 | 20円 | – |
1972年 | 10円 | – |
1966年 | 7円 | – |
1951年 | 5円 | – |
1948年 | 2円 | – |
1947年 | 50銭 | – |
1946年 | 15銭 | – |
1945年 | 5銭 | – |
1944年 | 3銭 | – |
1937年 | 2銭 | – |
1899年 | 1銭5厘 | 郵便料金改定 |
1883年 | 1銭 | 全国一律料金制度導入 |
ペーパーレス化が進む現代では、はがきの使用者が減少しているため、今後も価格の上昇が予想されます。
はがきの価格を下げたとしても使用者が増えるとは限らないでしょう。
まとめ
今回は、郵便料金改定によるはがきの新しい価格と、それに伴う可能性のあるトラブルとその対策について解説しました。
特にダイレクトメールを利用する企業やマーケティング部門にとって重要な情報です。
誤って古いはがきを使用してしまった場合は、差額を支払うことで対応できますが、料金不足の通知が付されたはがきは、ダイレクトメールとして利用することができなくなります。
問題が発生した際は、速やかに郵便局で対処することが重要です。
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